愛の領域へ
母が宗教にのめり込んだのは
きっと母も
すごく
つらかったんだろう
私が今こうやって
心のこと
精神世界に
のめり込んだように
人生で
とても辛いことがあって
それで
何処かで決意して
のめり込んでいった
ただ母は
エゴに負けてしまった
そして
気が狂って
認知症になって
やっと
自分の言いたいことを
あけっぴろげに
言えるようになった
きっとずっと
そうしたかったはず
自分の意見を
思いを
大声で言いたかったはず
サイレントプログラム
何日目かに浮かび上がって来た
ゆみさんなら大丈夫
あなたなら出来る
どの場所でも必ず言われる
言葉たち
根拠のない太鼓判を押されることに不快感を感じ
私は全然大丈夫じゃない
あなたが私の何を知って
出来るなんて無責任に言うの?
私だって
出来ないこともあると
怒りと依存のような
思いが出てきていたのは
母や父に
もう私は大丈夫だと
心配しなくても
もうやっていけるんだと
自分一人で
この足で立って
二人の力を借りなくても
自分の意思で
歩けるんだと
宣言してなかったからかもしれない
いつまでも甘えてた
私は二人に甘えていた
ママパパ
私、もう大丈夫やわ
もう
何があっても
自分で本当に何でも解決できる
誰かを頼ることも
するから
だから
もう大丈夫やで
そっか…
依存してくる人が
嫌なんは
まだ私が二人に
甘えてたからなんかも
子供の私
いつまでも二人の子供だった私
やっとやっと
大人になれそうな気がする
やっと
母と父と
愛の領域でつながれた
気がする
二人の体は
もう現世にはないけれど
愛の領域に
私がいればいつだって
つながれる