握りしめていたのは
私は毒である
被害者意識を手放す
自分の奥深く
まだ発掘されていない
観念を浮かび上がらせる
そう意図した
心がなかなか反応せず
じっと待つ
上がってきたのは
私は毒
私は母にとって毒だった
それ以上を探ろうとすると
恐怖がでてきた
怖い
どこに繋がるのかを
知るのが怖い
父の顔が浮かぶ
もしかすると
毒というより
自分の存在が
母にとっては邪魔者だと
思い込んだのかもしれない
理由はわからない
でも
これまでの人生を振り返ると
母にとって邪魔者だと
思い込んでいたのなら
整合性がつくような気がした
父を敵対視していたこと
母を守ろうとしていたこと
母の追体験を求めていたこと
母に似た夫を拒絶し始めたこと
女の自分を傷付けずに居られなくなったこと
性を封印しなければいけないと思ったこと
父を超える人と縁を持ってはいけないと思ったこと
私は
母の愛が欲しくて
母よりも
劣っていなければならない
もしくは
守らなければならないと
思ったのかもしれない
本当にそれが理由なのか
いまの時点では
これだという答えは
わからない
ただ
心に浮かんできたのは
そんな風に
母の下に入ろうとしていた私だった…